5月21日号の日経ビジネスにこんな記事が。
「駅弁大学、モノ作りを救う」
有機ELの世界的な拠点として注目を集める山形大学工学部。
その背景にはプロスポーツもびっくりのスカウト活動があった。
工場でなく研究者を誘致する-------。その哲学に地域の未来が見える。
一見しただけで、どんな記事が想像がつくと思いますが簡単にサマリー。
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山形大学のルーツの一つである米沢高等工業学校の教授だった秦逸三が
レーヨンの製造に成功し大学発ベンジャーとして帝人を立ち上げた歴史があるように
工学部は旧帝大に引けをとらないという自負がある。
しかし他の地方大学同様、少子化や人口減を前に窮地に立たされている。
補助金も少なく、実績をだした教授は旧帝大に引き抜かれる。弱体化する一方。
そこで「国際的に通用する水準を備えた研究領域を重点的に支援する」という
集中戦略にでた。
そこで集中する分野を探す中で有機EL研究者の城戸淳二に目を付ける。
城戸先生は白色有機ELを初めて発見し、論文引用件数も世界有数。
企業との共同研究や特許出願も多い。
そこで城戸先生のテーマに関連する世界的に著名な研究者を7人集めようと
激しいスカウト活動を始めた-----。
1000uの研究室に専任の研究スタッフ。
授業や入試の免除。
東京と米沢の交通費補助。
ショパンコンクールを目指す娘のため、指導者を探し費用も補助。などなど。
そうやって集められたのは3人、3合目だというが
民間企業が有機ELの製造工場設立、
若手研究者の終結
企業側のトップクラス研究者の参加など
「一流があつまる場所に一流が集まる」流れができ始めた。
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この城戸先生自体、懇請されて山形大学に着任したものの
目の前にあるのは「フラスコ」だけで愕然とした、というスタートの持ち主。
めげることなく、目の前にあるフラスコを振りながら研究を続け
毎月こつこつと助成金を申請し設備を揃え続けてきた、というそのスタイルは
なんとも、地方発の新興ベンチャーの在り方を示唆しているようです
(※助成金とるってことじゃないですよ。小さなアガリを投資し続けるって意味)
しかし、ここまでの集中をしなくては、地方(大学)はもう成り立ちえないのだ、
ということ。
数ある地方大学の中で、どこがどうやって生き延びていくのか、
企業の生き残りと同様、もしかしたらそれ以上に激烈な生存競争時代
なのですね。
「学生の獲得」方面と最も関心ある出口=就職実績で
がんばっている地方大学の動きは知ってたんですけど
世界に冠たる研究所を創ろう!という動きは初めて知りました。
マーケットのとらえ方がここまで違う。それがわかりやすいから、非常におもろい。
今後注目しておきたいテーマです。
中島秋津子
追伸:なんと言うのか、最近、真剣勝負的な間合いが要求される場面が増えております。鍛錬・研鑽というものを重ねないと、追いつかなくなり そうです。
